奥武蔵/多峰主山 ジャンル
救助訓練
日 程 2005年6月5日(日)〔日帰り〕 メンバー W林 (記録)、Y田、S村、KM谷、KS谷、K田、S見、I井、Iヤン、S/Y 計10名
行 程

・奥武蔵・多峰主山の岩場
西武池袋線飯能駅よりバス停本郷から20分程度

8:30〜16:00 遭難救助訓練(内容下記参照)


遭難救助訓練(基礎編)

目的:遭難発生時に各自最小限できる基礎的な救助技術の習得。基礎的な救助技術習得により登山の幅を広げ、安全登山の一助に資する。

訓練内容:

1.懸垂下降

・支点(支点の取り方、流動分散の長所と短所等)
・末端処理、すっぽ抜け防止策、ロープの投げ方
・カラビナ、半マストでの下降

上記懸垂下降について今回は省略した。

2.仮固定

確保器、下降器が改良されてきているので。各自使用している器具で仮固定を練習する。荷重をかけて実際にやってみる事で問題点も発見される。

3.懸垂途中での結び目通過

自己の体重がロープに荷重された状態での荷重移動の練習。以下4,5は3の応用である。

4.プルージックによる宙吊りからの自己脱出、途中から下降器をセットしての懸垂下降
(意外と苦労する。3の練習の一環)

5.確保体勢からの脱出、結び目の通過

6.吊り上げ

この原理を完全にマスターしてすばやくセッティングできれば応用範囲が広がる。荷揚げ(ザックの引き上げ。一人の時は大変です。)ロープを強く張る時。

7.人を背負って懸垂下降

時間の余裕がなく全員が出来なかったが、デモは実施した。

以上基本的なことを反復練習した。年一回程度だとなかなかマスターするのが難しいが、毎年続けることで自分の中に技術として蓄積されていくと思う。毎年実施している救助訓練は基本なので、各自基本をマスターした上でさらに改善を行なっていただければと思う。以下気づいたポイントをあげておきます。


・仮固定する場合、カラビナ経由で上に引っ張る方向に変えてやることにより仮固定がやり易くなる。力の方向を変えるときは、器具と方向を変えるカラビナの間に10Cm以上の距離が必要になる。本来下降器はロープを下に引くことによって制動力が増す。それを下降器の上で仮固定しようとしていたことにやり難さがあった。しかしこの方法はすべての器具に該当するとは限らない。仮固定を解除するときにロープが器具とカラビナに挟まって解除が困難な器具もあった。こうしたことは、机上理論だけでは判明しにくいところがある。


・プルージックについては、各自それぞれに考えがあると思う。太さであるがロープに対する径が細いほど制動力は増す。4mmは細いが静止荷重なら200KG以上支えられるので強度的には問題ないと思う。沢では4mmはよく使用する。アルパインでは5mmが一般的となる。強度面は問題ないものの細いと扱いづらい面がある。6mm以上になると動かしやすくなるが制動力の面で心配である。ということで5mmでなおかつ片手で自由にセッティングできるようになる。これが私の考えである。プルージックは一時的にものを留め置く基本の結びである。その応用は広いので是非マスターしておきたい。

・吊り上げシステム
ロープの半分の距離しか利用できない面はあるが、1対1が最もシンプルで使い勝手がよい。実際は20mも荷物(人)を引き上げることはまずないであろう。手で引き上げるのは無理で、足の力を利用すべきと言われるがやや机上理論的な面がある。重いザックを引き上げるときは肩がらみでスクワットの要領で全身を使って引く方がよい。このシステムのよいところは、息が上がってきたときに仮留めで休めるところである。対岸にロープを強く張るときにも利用できる。覚えておけば役立つときがある。


・人を背負って懸垂下降
一般の人が、人を一人背負うことは相当の負担である。したがっていかに背負う人の負担が少なく、また背負われる人の負担もすくなる方法が求められる。その上で懸垂下降も安定して行なう必要がある。
沢登りで通常すぐに手に入るものとしては、ザック、木、シュリンゲなどである。そう考えるとザックの背負いバンドに木を横たえた(木には痛くないように銀マットや衣類を巻く。)即席の背負子は現実的である。テープシュリンゲだけで背負った場合と比べてもとても楽である。テープシュリンゲは落ちないように補助として利用する。下降器は自分の顔の位置ぐらいまで持ってくると下降が安定するし、コントロールもやり易い。このときに背負われている人と下降器も結んで、加重を少し分散するとなお楽に下降できる。

以上文章にするとわかり辛い面があるかと思うが、大事なことは実際にやってみることである。そして各自の山行でどんな場面で利用することになるかイメージして見るのもよい。


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