城ヶ崎/あかねの浜 ジャンル
フリークライミング
日 程 2005年12月17日(土)(日帰り) メンバー N村(記)、N村Y(計2名)
行 程 下記参照


ぼくの目的は「カーム・フライデイ」(5.10a/b) を登ること。Y子はこれといった目標もなく、ほとんど付き合いである。気分よく1日遊べればよし、といったところか。最初にウォーミングアップをかねて「キャンドル」(5.7) を登るが、これがけっこうプロテクションが決めづらかった。出だしに核心らしき部分があるのだが、上開きのクラックにきめたキャメロットは外れそうで、ここでは絶対にフォールしたくない。そこを越えればテラスだが、目の前のフレークはかすかに動いているので、さらに上のクラックまで登って3個目をセット。落ちればグランドフォールの距離になっていた。ムーブ的には簡単とはいえ、ルートに潜む危険に対して鈍感な人は取り付かないほうがいいかも。こんな点がナチュラルプロテクションのむずかしいところだ。
今日は私たちのほかに男女2人だけで、静かなクライミングだった。次に登ろうかと思っていた「ライトレイン」(5.8) は彼らが登り始めたので、私たちはコンロを使い昼食にする。そして、食後取り付いた「カーム・フライデイ」は一撃で成功だった。
そのあとに事件は起こった。男性(たぶん50代ぐらい)が次に「カーム・フライデイ」を登り始めたので、私はじゃまにならないように離れたところで見ていた。ルートの取り付きは大きな岩で隠れて見えず、最初のハングを越すと、大岩の上にクライマーが姿を出す。2段目のハングに頭を押さえられながら右上するクラックをアンダーで持ち、右へトラバースして抜けるのだが、バランスが悪く難しいところだ。出口のホールドに手がかかったので、「オンサイトかぁ。お上手なんだな」と見た瞬間、パラッと体が離れて落ちたと思ったら、仰向けになり頭が下になって視界から消えた。右上クラックにセットした3本目のカムが抜けていた。グランドフォールしたかもしれない。こんなとき、ビレイヤーがダラリンビレイをしていたかどうかで明暗が分かれたりする。
その2人はベテランのようだった。取り付きの岩にはけっこうな量の血痕がついて、傷を押さえたタオルも真っ赤に染まっていたが、男性の意識はしっかりしていたし、女性も落ち着いて対処しているように見えた。「よかったら回収しましょうか」と申し出て、ギアの回収だけお手伝いした。古く使い込まれた見たことのないカムだったが、クラックの中で動いていて、あまり効いてないかもしれないなあと思った。私ならもっとガチガチに効かさないと、このルートは恐くて登れない。
もう今日は登るのをやめにした。どうやら本当にだいじょうぶそうなので、私たちは荷物をまとめて、その場を立ち去った。


■おすすめルートガイド:カーム・フライデイ(5.10a/b、NP)/フィンガーロックで最初のハングを越え、第2のハング基部のコーナークラックをアンダーで持ち、右上に抜ける部分がバランスが悪く体勢が安定しない。この苦しい部分でコーナークラックにカムを決められるか、あるいはプロテクションをとらずに抜けてしまうか。私は下のクラックにセットしたストッパーだけで一気に抜けてしまった。この部分でフォールしたらグランドの危険があるので、ビレイヤーは注意しなくてはいけない(また、正しくビレイしてくれる人を選んだほうがよい)。一連の核心を抜けるとテラスで大休止できる。あとは快適なハンド〜シンハンドクラックだが、下で力を使い切っていると余裕がなくて苦しいかもしれない。『日本100岩場』では5.10aになっているが、ファザークラックと同程度の難しさはあると思う。

2005年山行一覧に戻る