湯河原幕岩/茅ヶ崎ロック ジャンル
フリークライミング
日程 2006年2月4日(日帰り) メンバー N村、N村Y(計2名)
行程 下記参照

今回登ったルート=「いんちきするな」、「サンセット」、「アブラカタブラ」、「コスモポリタン」(敗退エスケープ)、「ウォッシング」、「アリババ」、「シャワーコロン」、「コンマクラック」、「クリスマスローズ」、「マゾおけさ」

Yさん(妻)のリハビリ復帰クライミングのお付き合いで5.9〜5.10をたくさん登った。「コスモポリタン」「ウォッシング」「コンマクラック」の3本はナチュラルプロテクションのルートである。ムーブ的には易しいルートなので、セットに意識を集中して練習できる。ただし「コンマクラック」はプロテクションがやや決めにくく、上部はランナウトするので、不慣れな人は十分に注意して。

長年幕岩に来ているが、「コスモポリタン」は一度も登っているのを見たことがなかった。今回登ってみたが、上部ハングのシンクラックが泥で完全に塞がっていて、スタンスになる岩は浸み出しのためにコケむしていたので、左のダイヤモンドヒップにエスケープしてしまった。平日に行って掃除して登ろうかと迷う(人が多い土休日は無理)。

■おすすめルートガイド:桃源郷エリアをベースにした場合の、クライミング入門/初級ルートのリスト(★は初級基準でつけたもので、N村の主観)。

おたまじゃくし(5.6)/「いんちきするな」から踏み跡を右奥へ少し行ったところにある。傾斜がゆるいホールドだらけの岩にボルトが2本。リードのシステム、1本目クリップまでの危険、下降のしかたと意味、下降に伴う危険をしっかり覚えたい。

シンデレラ(5.7)★★★/ほぼ一定の傾斜の岩にずっとホールドが続く、長くて気持ちいいルート。春秋なら木立ちの間を登ってゆく感じもなかなか。下降時は左に振られるので注意。安全な下降と回収のやり方を覚えよう。

いんちきするな(5.8)★★/ボルト1本目までは慎重に。1本目にクリップして小ハングを越え、上のフェースに立ち上がってから次の1〜2歩が核心である。このとき左のカンテをホールドにすると5.7、フェース内のホールドだけで登ると5.8で、ルート名はここからついている。ヤマケイのトポの誤植から長い間「蟻さんルート」と言われてきた。以上の3本を登れればリード入門完了。

サンセット(5.9+)★/傾斜の強い岩塔を登る。単純なフェースと違って、左右への振りを生かしたフットワークができないと腕への負担が大きくなってしまうので、このへんがテーマになるだろう。ジムで登りこんでいるかどうかの差が出るところ。3本目からはカンテの右に抜けずにフェースを直上する。右へ回り込んで抜けると5.8ぐらい。

アブラカタブラ(5.10a)★★/中間部のホールドの選択がむずかしく、フットホールドは斜めに傾いていて見えづらい。絶妙なバランス(そう思えてしまう)で核心を抜け出したときは心が震えるかもしれない。パワーでもリーチでもないので5.10aのなかでは登りやすく、茅ヶ崎ロックではこのルートで初めて5.10aを経験する人が多い。

アリババ(5.10b)★★★/桃源郷周辺での看板ルートのひとつ。フェースいっぱいにギザギザの横じわが走っていてホールドだらけに見えるが、正規ラインを左右にそれると急に難しくなり、進退きわまってしまう人も。パワーもリーチもある程度必要で、左右への微妙な振りムーブも重要。初級者にとっては「ハマりやすい」ルートといえるかも。

マゾおけさ(5.10b)★★/1本目まではランナウトするので注意。フットホールドになる横じわがすべて左下に傾いており、その下は切れていて高度感がある。「アプラカタブラ」もそうだったが、フットワークのよしあしが出やすいルートだと思う。1本目にクリップするまでは非常に危険なので、@ビレイヤーはセルフビレイをとる、Aカムでプロテクションをセットする、B1本目をプリクリップする――のいずれかの対策をとったほうがいい。

クリスマスローズ(5.10b)★★★/「アリババ」と並ぶ初級者の目標ルート。ホールドとムーブが多彩でおもしろく、ラインも左右に弱点を縫っていて単純な直上ではない。「正対三点支持」登りが普通だった昔は、このルートをどうしても登れない人が多かった。

[余談] このルートは左右ふたつのラインが設定されており、1本目のボルトから右ルート(B2本)、左ルート(B2本)に分かれて、終了点で合流するようになっている。しかしこの2種類の登り方しかないわけではなくて、左右の中間部分を直上することもできる。結局、右ルートのボルトを少し左寄りに打っておけば、左ルートのボルト2本は不要かもしれない(きっとそうだろう)。また、右ルートの登り方はこう、左ルートの登り方はこうといった限定も細かくてわずらわしい。グレードが変わらないのだから、ボルトにクリップさえすれば自由なムーブで登っていいわけである。要するに、開拓者の考え方と姿勢しだいで岩場のボルトの数は多くもなり、また減らすこともできる。限定ルートについても同じ。

アニー(5.10b)★/ボルト2本目の上で、少しかぶった凹角を越えるところが核心。困難な部分は2〜3手で終わり、あとは平凡である。取付にあった木が伐られて、セルフビレイになっていたボルトも撤去されたので、このルートもボルト1本目が極端に遠くて危険になっている。「マゾおけさ」@〜Bと同様の注意が必要である。

[余談] 話はそれるが、いくら主観とはいえ、見方によってはチンケとも思えるこのルートに三ツ星がつけられているのは以前からずっと驚きであった。似たような「ゼルダ」にも二ツ星がついている。國分さん、2〜3手のボルダームーブが好きなのだろうか?

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