南アルプス主脈縦走   

■日程:2006年8月19日(土)〜8月22日(火)3泊4日
■ジャンル:夏山縦走
■メンバー名:K林(記)(計1名)
■行 程:8月19日(土)広河原から入山。北岳・塩見岳・荒川岳・赤石岳・聖岳の主脈を
縦走。茶臼小屋経由で畑薙第一ダムに下山(8月22日(火))



■山行記録:

北岳から聖岳まで南アルプスの主脈を歩いてきました。
そこで出合った山の花を中心に報告をします。
早朝に広河原に到着。朝食を取り、準備運動をしてゆっくりと出発する。
広河原付近にはハンゴンソウの黄色い花が目に付く。
ハンゴンソウは葉が手の形に似ていて幽霊を思い起こさせる。
そこで反魂(はんごん)と付いたようである。
名前の由来から最も早く覚えた花でした。
吊橋を渡るとオオバショウマ、サラシナショウマといった白い穂が目に入る。
大樺沢にはもう雪はない。
正面にバットレスを見ながら登って行くと、ミソガワソウ、ヤナギラン、クガイソウといった紫系の秋の花が目に付く。
足元には紫のタカネナデシコ、白のセンジュガンビが咲いている。
ミヤマカラマツはすぐに名前が出てこなかった。
花の時季に山をあるくことが少なくなったので、今回もすぐに名前の出てこない花が幾つかあったが、不思議なもので歩いているうちに段々と記憶が蘇ってくる。
二俣付近にはイブキトラノオが多い。
二俣からは草すべり方面にコース(右俣コース)を取る登山者はほとんどいなくなり、急に一人になって静かな登山道を登っていく。
7月中旬頃の草すべりはシナノキンバイを中心としたお花畑を形成するが今の時季は少し寂しく、ミヤマキンポウゲやハクサンフウロが僅かに咲いている。
しかし、稜線に出ると花期の遅い花に出合えるよさもある。
中でもトウヤクリンドウは南アルプスに多く咲いていてこの時季が盛りである。
クリーム色の花は気品がある。ウサギギクは比較的早くから咲いているが、花期が長いので高山の黄色い花が少なくなったこの時季はよく目立つ。
タカネヨモギ、ミヤマオトコヨモギも北岳周辺には多い。
丈も大きいので高山植物らしくないが、ハハコヨモギは山野でよく見かけるヨモギを非常に小さくした感じで、細い小さな葉が朝霧に濡れた様子は高山植物らしい風情がある。
この時季よく目立つのがチシマギキョウである。丈は低いが大きな紫の花は縦走路のいたるところで見かけた。北岳の山頂でよく花を知っていそうな人が、これはチシマギキョウでなくてヒメシャジンだよと仲間に説明していたが、僕にはどうも違いがわからなかった。
イワツメクサやタカネツメクサも数は少なくなってきているがまだ咲いている。こうした花は固まりで見ると絵になる。イブキジャコウソウ、シコタンソウは岩場によく映えて清楚感があり僕の好きな花である。
高山にはよく似た花が多く、シロウマオウギ、イワオウギ、タイツリオウギは以前のその違いを覚えたものであるが、今は違いも忘れてしまいよくわからない。
その点タカネシオガマ、ミヤマシオガマは違いがわかるようになってきた。シオガマはこの2種以外にもヨツバシオガマは枯れかけているものが多かったが、トモエシオガマ、エゾシガマは今が盛りである。
樹林下に咲くセリバシガマもよく見かけた。
シオガマと同じ様な白い小さな花が群れて咲いているのを何度か見かけたが、どうしても名前が出てこない。でも、特にその花のことを考えて歩いているわけでもないのに、急にコゴメグサだと頭に浮かんでくる。
後で調べてみるとコバノコゴメグサとヒナコゴメグサがありどちらかは分からなかった。
熊ノ平にはマルバダケブキの群落が見られた。マルバダケブキはいたるところに小群落が見られたが、特に北荒川岳の群落には感動させられた。
ここはテントサイトにもなっていて、2畳程の小さな管理小屋があるが無人でした。
ダケブキと一緒に咲いているのがタカネコウリンカで黄色い花を黒茶の総ホウが包んでいるのが特徴である。聖平に下る草地にはトリカブトが混在している群落が見られた。
トリカブトも紫の特徴ある花が目立つのでよく見かけたが、北岳に咲く丈の低いものはキタダケトリカブトであることを後で知った。
また、北荒川岳にはタカネビランジが見られた。園芸品種のような鮮やかさの中に高山植物の品が感じられる花が小石に囲まれていた。
タカネビランジは過去にも見たかもしれないが、意識して眺めたのは初めてである。
この他黄色系の花はミヤマコウゾリナ、ミヤマアキノキリンソウ、それにもう大分枯れていたがミヤマダイコンソウもまだ一部咲いていた。
黄色でもイワオトギリはやや朱を帯びているように感じる。
これは花の名前の由来から兄に殺された弟の血を連想するためであろうか。
ウメバチソウは低地のやや湿った場所に咲く花のイメージがあっただけに、塩見岳山頂付近に咲いていたウメバチソウにはびっくりした。山の花の中にも特徴があって一度見ると忘れられないものがあるが、ハリブキもそんな花の一つではないだろうか。
三伏峠に向かう樹林下で手の甲がチクリとしたので見るとトゲが刺さっている。
側の大きな葉の植物を見ると表面にびっしりとトゲが生えていた。
最初に見たこの光景が印象強く以来忘れることがない。ちなみに花は余り見栄えがしない。
今回の縦走中この他記憶に残る花として、秋の花の代表であるマツムシソウもよく見かけたことであろうか。タカネヒゴタイも低地でよく見かけるアザミに似ているので印象に残っている。

以上簡単に記憶に残った花を記したが、名前の分からないものや記憶に残っていないものを含めると相当数の花と出合ったと思う。
この時季は夏の花の最盛期とまた違ったよさがあるとあらためて思った。
(カメラを忘れていったのは残念でした。)

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