白神岳の雪山縦走
2009年3月20〜22日
メンバー=S村、N村

■3月20日(祝/金) 小雪、寒い

写真1=ブナのたたずまい、マテ山稜線にて(3/20-15:20)
写真2=海にさしこんだ夕日(3/20-16:54)

わたぐものS村さんと白神岳〜向白神岳の雪山縦走に行く。私にとって、ちょっとした宿題になっていた山だった。

高速夜行バスで池袋から能代まで行き、朝の能代駅で1時間ほど待って五能線に乗車。快速「リゾート白神」とかいう列車に乗り、岩館まで。電話しておいた八森のタクシーに乗り継いで入山する。登山口はだいぶ遠くて30分ほども乗車、4800円ぐらいかかった。暖冬で雪が少ないため、夏の登山口駐車場まで車で入ることができた。

そこからほぼ夏道に沿って登ったが、マテ山稜線へ急登するところから、夏道は完全に雪の下になったので、地形を読んでルートファインディングしていく。
標高差700mぐらいなのでまだ楽だった。
マテ山をショートカットして、稜線の少し上部に出た。

マテ山稜線はゆるやかな登りで、とても歩きやすい。テント場を探しながら歩くうちに、森林限界が近くなってしまった。ちょっと考えて、時間は遅すぎるのだが、山頂避難小屋まで登ってしまうことにする。
17時か17時半か、避難小屋に着いた。風がビュービュー吹きつけて寒い。
小屋は屋根をちょっと出しただけで雪に埋まっていた。入口を掘り下げて、2階の窓をどうにか開けることができて、ズルズルともぐりこんだ。
だれ一人会うこともない。世の主流から外れているだろう静かな山歩きを、一日楽しむことができた。感謝!

     

■3月21日(土) 曇のち快晴

写真3=白神岳から、白神山地核心部の広がり(3/21-08:43)
写真4=奥側から見た白神岳、雪の多いピーク(3/21-06:28)

冬型になって、冷え冷えとした朝が明けた。やはり期待通りにはいかないか。
とはいえ、目の前に白神山地核心部の大展望が広がっていた。
私にとっては見慣れた雪山の光景なのだが、別の視点からはどういうふうに見えるものか。

向白神岳へ向かって歩くにつれ、しだいに空は晴れ上がってきた。
前方は風が吹きつけて雪の少なくなる斜面、振り返る後方は、飛ばされた雪が吹き溜まる側の斜面である。こちら側から見る白神岳は、その名のとおり、真っ白な肌を見せている。
S村さんはどんどんと前へ進んで行く。雪山を先頭で歩くのが楽しいのか。私は写真を撮るために常に遅れがちである。バラバラでよくない歩き方だろうが、各自の安全感覚を信頼して行くことにした。

向白神岳へはきつい登りが2か所ほどある。小ピークをいくつか越え、稜線は曲折していて意外に遠い。右側には数メートル以内の雪庇が張り出しているので、崩壊させないようなルートを選んでいかなくてはならない。
向白神岳と吉ヶ峰の間に積雪の薄くなる箇所があって、ここは雪庇が複雑に切れたり割れたりしている。雪庇を踏み抜かないように、足元をさらわれて滑落しないようにルートを選んでいく。メンバーで初級者がいたら、ロープを出したほうがいいかもしれない。

ここをすぎると危険な箇所はなくなり、しかも下り主体になるので気持ちが安らぐ。
岩木山が近づいて、しだいに立派な姿になってきた。
雪が緩んでワカンがもぐり、暖かそうな木肌からも春の雰囲気が伝わってくる。
やがて普通の林間の道になって、夏道やハシゴ段など出ていたり。丸一日歩いて、真冬から春の山まで下りてきた感じ。今日も静かな山を楽しんだ。
この日は車道の峠まで下りてしまう。

        

■3月22日(日) 曇、午後からにわか雨

写真5=一ツ森峠から岩崎まで18キロを歩き通した(3/22-07:10)

無雪期にはにぎわうであろう岩崎市と西目屋村を結ぶ林道だが、この日もやはりだれにも会わなかった。
要所でショートカットしながら約2時間で笹目川出合まで下る。1m以上の雪が残る車道をワカンで歩き、しだいに雪かさは減ってきて、部分的に雪が消えていたりもする。まだ木枝に芽吹きはなく、沢の流れも寒々としていた。
会話をしながら歩くには速すぎて、少々息の切れる歩行ペース。S村さん、歩行体力あるなあと改めて感心した。自分もついては行けるが・・・。
工事現場まで来ると完全に雪はなくなり、ようやくワカンから解放された。笹目川出合から約2時間ほどで「岩崎村いこいの家」という施設に到着。ここに車両通行止のゲートが設けられていた。

            

田園と里山風景のなか、さらに2時間ほど舗装路を歩く。
一ツ森峠から18キロの表示で、計6時間ぐらい歩いたようだ。

岩崎駅でも1時間ほど待ちがあり、ゆっくり帰り支度ができる。
500cc缶ビールで祝杯!
私は鷹巣駅で降りて、秋田内陸線で実家へ向かう。S村さんはそのまま弘前へ。
いい味の山登りを、またひとつ実現することができた。
「今度は新緑の白神山地を見たい」と、S村さんは言っていた。いつかまた白神へ。

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