劔北方稜線

年月日 2010年5月1日ー5日

コース 宇奈月温泉ー赤谷山(赤谷尾根)-馬場島

メンバー K宮,Y野

2010年5月1日
7:15 宇奈月温泉ー16:00  1600mテント場
朝、JR魚津駅でK宮と合流。乗ってきた車は、魚津駅南駐車場に留め置く。さらに、JRから富山地電の駅に行き、始発を待ち、宇奈月温泉までいく。駅前の交番に,計画書を提出。スキー場に向かって歩く。少し登ると、リフトの駅があるが、当然、休止している。このあたりから、トロッコ駅が見える。さらにスキー場の建物がある場所に出て、立てられた地図を見て、平和の像への近道を行こうとするが、よくわからず断念。スキー場内の自動車道にそって登る。途中、1ヶ所ショートカットしたが、それでも、平和の像につく頃には、それなりに疲れた。ここから、さらに車道を詰め、僧ヶ岳第一登山口を過ぎ、僧ヶ岳第二登山口から登る。
最初は、5月の連休ならいつものことであるが、雪のない山道である。いくばくか薮がうるさい。雪が残り始めた頃、残雪か、薮か適当にそれら下に踏み登る。途中。山道が車道に戻るが、車道に斜めに積もった雪の悪さに、前に進むのをあきらめ、強引に尾根に登る。途中、下山してきたオジサンに会う。アイゼンつけず、ピッケルもたず、犬をつれているだけ、たいしたものだ。雪が山を覆うころになると、木もまばらとなり、緩やかなのぼりと幾ばくかのアップダウンが始まる。日頃の節操のない生活を恨んでも仕方ないが、疲れ果てつつ登る、当然ながら、僧ヶ岳はあきらめてはいるものの、できるだけ足を伸ばし、テントを張る。夜、富山平野の明かりが美しい。

2010年5月2日
5::25 1600mテント場ー16:00 滝倉山
翌朝、5:00出発が、多少、遅くなった。朝焼けが美しい。しばらく行くと、僧ヶ岳への登りとなる、体力のあるうちのアイゼンでの登高は、体が登り、爽快である。僧ヶ岳頂上。片貝からのトレース。それに、北方稜線のトレース、そして、宇奈月からのトレースが交差する。北方稜線のトレースの先には,駒ヶ岳が見える。
駒ヶ岳頂上。今日はどこまで行けるのだろうか。サンナビキ山を超えるころは、かなり疲れていた。サンナビキ山から下り、懸命に登り、滝倉山の山頂に至る。ここで、テン場をどうするか相談する。下降してさがすか、それとも、ここでテントをはるか。結局は雪を削ってテントを張ることとする。サンナビキ山の山頂付近には、後続パーティのテントが見える。

        
             僧ケ岳への登高                            毛勝南方から劒岳

2010年5月3日
5:00 滝倉山ー14:00 釡谷山頂上南下
昨日より、いくばくか早い出発である。今日は,毛勝山の「天国への道」を超えることになる。頂上から下る。この辺はブッシュが多い。ブッシュの中を登ったり。ブッシュの中を掴まりながら下降する。ウドの頭の下降では、途中まで、松、灌木、笹に掴まりながら下降したが、最後は急傾になったので懸垂する。25mで少し足りないが、最下部は傾斜は急ではない。
コルに2パーティ4人いる。一組はガイドとゲストのようだ。すると、右手、富山側のルンゼを登ってくるパーティがいる。エーッと思うが・・・「今日は人が多い」とか話しているようだ。地元の方のようだ。登れるんだと思う。進行方向に目をやると、今度は眼前の急峻な雪壁を男女2人のパーティが下降してくる。しかも、シングルアックスだ。よくやるわいと思う。彼らがコルまで降りてきて、言葉をかわす。赤谷尾根を登ってきたとか。僕たちが、宇奈月から来たというと喜んでいた。彼らは、ロープをつけて、ウドの頭を登り始めた。
先行したガイドパーティがロープを結び雪壁を越えて行く。僕たちも、続いて登る。西谷の頭近辺で、ガイドからもう懸垂はありませんかと聞かれるが、僕たちも初めてなのでわからない。
写真 毛勝山南峰からの劔岳
ガイドの所持ロープが短いようだったので聞いてきたのだろう。平抗乗越は、緩く広がったコルである。ここから毛勝山への登りがはじまる。曰く、「天国への道」である。途中、小ピークを乗り越えるぐらいの感じはあるが、あとは、ひたすら急な斜面を登り、突然、急な雪壁が終了する。僕は、終了点で、「終わりか」と口に言葉が出た。
あとは,傾斜の落ちた斜面を歩けば、毛勝山の北峰の頂上に着く。ここまで来ると、劔が大きい。コルに下り、毛勝山の南峰を経て、釡谷山に向かう。風がこちら側は強いようである。晴天の下、劔に向かって歩く。釡谷山の頂上直下、風もなく眺望のよい場所があったのでテント場とする。

          
             赤谷尾根上部の下降                                  劒沢出合い近辺

2010年5月4日
4:45 釡谷山頂上南下ー14:00 赤谷尾根1440m
日の出前、テント場を後にする。まず、釡谷山と猫又山のコルに下り、猫又山に登る。猫又山の頂上も広く、テントサイトとしては良いのだが、僕たちが張ったテント場に比べて、風が強いようだ。ウドの頭のコルで会ったガイドとゲストの方がテントを張っていた。それに、もうひとつのテント。
猫又山からは大雪原をブナクラ乗越まで、下降する。途中,急な雪壁が2ヶ所あったが、トレースも立派なのでダブルアックスで下降する。僕たちは、たとえ疲労困憊して、ダブルアックスを百万回やっても一度のミスもしない。下降途中、ブナクラ乗越から、大勢の1パーティが下降して行くのが見える。ブナクラ乗越から、登りが始まる。高差は、毛勝山と平杭乗越と同程度かと思うが。いくばくか緩やかなだけこちらの方がましかとも思う。
写真 赤谷尾根上部の下降
幾度となく、歩みを止めたり、休みをとったりしながら、赤谷山山頂に着く。途中地元の方とおぼしき、2人連れに会う。ブナクラ谷を詰め、適当な支稜から赤谷尾根を登って来たということらしい。下降はブナクラ谷とか。赤谷尾根は登るのはいいが、下降はどうだろうと話を置いて行った。
山頂のほぼ南から、やや、左に向かって下降をする。すぐ、急斜面となったので、安全のため、ロープで結ぶ。ほぼ、8ピッチ半で安全と思われる箇所まで、下降する。僕たちが得意とする下降法である。支点、スタンディングアックスビレイ、ブーツアックスビレイ、これらを使って、これまでも何度も下降、そして、山から帰ってきた。安全圏と思うところで、ロープをたたむ。途中、単独の方がどうですかと聞いて着たが、登りと下りでは違うし、まして、技能はわからないので、うーんと一般的な返事で終えた。途中、短いナイフエッジもあるが、トレースがしっかりしているので問題はない。だいぶ雪が消えた頃、小さな雪田を見つけ。テントを張る。劔の頂上はガスの中にあるようである。

2010.5.5
4:45 赤谷尾根ー8:00 林道
急ぐ必要はないのだけど、いつものような時間帯にテントを出る。だいぶ、ブッシュがうるさくなってきた。1350mぐらいで、赤布を見落とし、さらに、下降すると赤布があり、加えてさらに下降すると、赤布がある。ただ、これまでの赤布に比べて量が少ない。さらに、進んでいる尾根が、当初、下降路に使えると考えた尾根とは違う位置にいるようだ。下降が続くが・・・K宮に、おかしいと声をかける。余りにも尾根が急だ。
写真 劔沢出合い近辺
一度、赤布の近いところまで戻り、GPSで位置を確認。明らかに想定した尾根でない。ザックを置いて。様子を見にいくが、やはり、違うようだ。どうも、隣の尾根なら正しいようではあるが。仕方なく、K宮の上の台地まで帰ろうという言葉で、登り直す。。小宮が赤布と踏み跡らしきを見つけ、正しい下降路がわかる。やはり、尾根を間違えたようだ。あとは、比較的明瞭な踏み跡と赤布に導かれ、劔沢に降り立つ。想像した位置よりも、ブナクラ谷との出合いよりではあったが、後は、気持ちのいいブナ林を抜け、林道を経て、馬場島に出た。駐車場には、3月末に爺ヶ岳で合った横浜のパーティが、やはり、下山して来ていた。他の登山客を迎えに来たタクシーの運転手さんに配車を依頼し,魚津駅まで出た。
(報告 Y野S男)