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中ノ岐沢本谷(北岐沢)
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2010年7月3〜4日
メンバー=M元、S村、N村(L:記)

 片品川の中ノ岐沢本谷(北岐沢)に行ってきた。
 メンバーはM元さん、S村さん。近ごろ沢登りや雪山の計画に参加するのは女性が多い。
 クライミング関係を含め練習不足なので注意しなくてはいけない。沢登りはクライミング技術を使う。滝やゴルジュの通過は岩登りである。

7月3日(土) *曇、一時雨

 入渓して3つ目の5m滝は、小さいながら垂直の滝で、水流の左にルートがあった。早くもロープを出して確保。ガイド本(最新刊『東京起点沢登りルート120』、山と溪谷社)には何も記載がないから、岩登りの基礎トレーニングが十分ならばロープの必要はないのであろう。
 次のワイヤー滝も危険ではあったが、ワイヤーをつかめるので、ここは各自で。
 次の8m滝は、ガイド本には「左側から簡単に滝上に出られる」と書いてある。本当に簡単なのだろうが、不安があったので、出だしの4〜5mの区間をロープで確保した。
 次の10m滝は、「左は初心者・初級者にはロープが必要。右はロープなしで簡単に上がれる」と書いてある。ロープで確保して右から上がる。ただ、ガレ地で確保支点がとれないので、支点なしのボディビレイ(ハーネス確保)をやった。誤った方法だがほかにやりようがない。
     *
 意外に速く大滝に着いた。見ごたえのある立派な滝だった。
 巻き道は少々わかりにくいが踏跡が続いている。最短距離で巻き上がると樹間から左俣の大滝が見える。下りの踏跡が崩れているように見え、懸垂下降しようかと迷ったが、下ってみると高度感のあるわりに簡単に下れた。
 これでもう悪場は全部終わった。なんてやさしい初級者向きの沢だろうか。
 ホッとした気分で、テン場を探しながら行く。
 1時間ほど歩いて、右岸から支流の入り込むわきに快適なテント跡が見つかった。
 マキを集めて火起こしをする。沢で泊まるのは何年か前の赤石沢(白神山地)以来だろうか。あのときに比べると余裕はなく、時間も遅く、火起こしもずいぶん下手になっていた。
 湿ったマキが燃え上がるまでに2時間ぐらいかかった。
 沢音や鳥の声を聞きながら眠れる夜はうれしい。

7月4日(日) *曇、時々雨

 ナメが多い。きれいなナメだなー、と思ってしばらく行くと、もっときれいなナメが出てくる。滝はあっても小滝かナメ滝で、全部かんたんに登れるものばかりである。
 そんな渓相がしばらく続き、一番長いナメが現われる。ガイド本の同じ場所の写真に比べると水量はかなり多い。ナメの連続は1時間ぐらいで終わってしまうので、急がずにゆっくり歩きたいところ。
 そのうちに沢の色が変わって、少し暗い感じになった。
 岩盤が変わったためで、沢全体が黒っぽい感じになった。そのときにちょうど針葉樹林の高度になっているのが、不思議といえば不思議であるが。
 そろそろ抜け口を気にしなくては。地形図を見ると沢は右へ右へと回って行って、最後は南方向へ遡行するようだ。遡行図に1770、1790とある二俣(らしい)は、どちらも右へ入る。
 ズボラで高度を合わせていなかった腕時計が1830mぐらいを指したころ、気になる二俣に着いた。遡行図にある「黄土色の壁」らしきもの、そして沢をまたぐ倒木も明瞭にある。そこは左俣のほうが水量が多く右俣のほうが細いのだが、地形図の示す方角は右俣だった。
 右俣に入り、横から入る水流ぎわの鮮やかな緑を写真に撮ったが、緑はうまく出ないだろうな。
 少し行くと右手に小松湿原が見えてきた。山深く隠された湿原のひとつ。
 そこから斜面を100mほど登り、尾瀬と鬼怒沼山を結ぶ縦走路に出た。
     *
 北岐沢は一番奥深いところへ入るので下山が大変だ。山道は鬼怒沼山、物見山と縦走し(約2時間)、それから尾根を急下降し(約2時間)、林道を約30分歩いて大清水へ戻る。
 知床以来3カ月ぶりの山だから、体がなまっていて辛かった。
 これぐらいの沢がちょうどいいか。次はどこがいいだろうか。

             
            大滝15m、少し戻って右から巻く                                きれいなナメ、水量が多めだった